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今日のお寺ヨガのお話

今日はお寺ヨガがありました。ご参加いただきありがとうございました!

ヨガが終わったあと、少しだけ次のようなお話しをしました。

毎年この時期になると台風による豪雨災害が深刻です。先日の台風10号も予想より勢力が弱まったとはいえ、残念なことに死傷者が出てしまいました。昨今の気象環境の変化により、自然災害に備えていたとしても想定をはるかに超えることもあり、災害から命を守ることがとても難しくなっているといえるでしょう。

さて、昔から私たち人間は自然災害や疫病流行などのあらゆる災禍に遭遇しながらも、それと戦い、乗り越えようとしてきた歴史があります。先人たちがあらゆる苦難に直面した時、人間の力をはるかに超えた存在を信じ、神や仏に祈りをささげることで恐怖や不安を取り除き、立ち向かう勇気に変えてきました。今も各地に伝わる祭りは先人たちの知恵と勇気の結晶といえるでしょう。

中学校で教える道徳科の学習指導要領(生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること)には、「美しいものや気高いものに感動する心をもち、人間の力を超えたものに対する畏敬の念を深めること」とあるように、今も中学校では「人間の力を超えたもの」(学校では宗教的なことは教えないので神・仏とは記さないが)への「畏れ敬う心」を深める指導をすることになっています。

コロナウィルスによる社会生活の変容によって、私たちは不安な毎日を送っています。そんな私たちは今、神仏を敬い、祈りを捧げる心こそ大切にしなければならないのではないでしょうか。

浄土宗の根本経典のひとつである『仏説無量寿経』に次のように説かれています。

「天下和順(てんげわじゅん)日月清明(にちがっしょうみょう)風雨以時(ふうういじ) 災厲󠄂不起(さいれいふき)」

(天下太平で天体上の災難なく清らかで明るく、風や雨が時に応じて適度であり、災厲(天災や疫病)起こらず)

お寺では昔から平和な世の中がいつまでも続くことをねがってこの句が大切に読誦されてきました。

祈ることは決して恥ずかしいことではありません。自分が弱いからでもありません。祈ることによって自分の力ではどうにもならないことをきちんと受け入れ、正しく物ごとを見つめ、生きる力を与えてくれることでしょう。どうか祈りを大切に。

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