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楽は必ずしも尋ねず・・・

本日寺ヨガでした。ご参加いただいた皆さま大変お疲れ様でした。

ヨガ終了後のお話を簡単にまとめてみました。

新型コロナウィルスの影響で幼稚園や小中学校、高校などは5月末まで休園あるいは休校となり、各家庭では子どものお昼を作ったり、勉強を教えたりと忙しい生活を強いられることになりました。一昨日幼稚園が行った休園中の過ごし方のアンケートを見る機会がありました。そこには「普段できない遊びを親子でたくさんやれてよかった」とか「祖父母といっぱい遊んでもらえてよかった」という前向きな意見がたくさんありました。仕事や家事に追われる両親としては、大変なことはあげればきりがないほどあるかと思いますが、楽しみを見つけて前向きに生活していた様子を知り感心しました。どんな状況にあれよいことを見つけて取り組む姿勢は、日々の生活を明るく実りあるものにしてくれます。

中国明代末期の洪自誠は『菜根譚』で

「楽は必ずしも尋ねず、そのこれを苦しむるものを去れば、楽自ずから存す」

(楽しみも必ずしも外に求めて行かなくてもよい。その心を苦しめる雑念を取り去れば、本来の楽しみが自然に生じてくる)【今井宇三郎訳】

と言っています。洪自誠のこの言葉はお釈迦さまの教えが背景にあるといえます。お釈迦さまは6年間の苦行を捨てて、精神統一の修行(ヨーガ)によって覚りを得たといいます。そのお釈迦さまは「苦しみの原因は自分を離れて外に存在するのではない。それは自分の中にあり、その原因を取り除けば苦しみから解放される」と説いたのです。

確かに「苦しい」と感じる心は自分の中にあります。また「楽しい」や「幸せだ」と感じる心も同じく自分の中にあるのです。私たちは心を整え、ものごとを正しく見つめ、今日よりも明日、明後日がよりよい生活になるよう前向きに考えられたら素晴らしいですね。

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