吾妻忍者の割田下総守重勝について

吉川英治の短編小説「乱波者」の主人公

――乱破者の眼には山ほどの都合の好い走り場所はなかった。樹木がある、岩陰がある、谷間がある。自身を人間と思わずにさえ行動すれば、人間の手に捕まるような事はなかった――

 吉川英治の短編小説「乱破者」(続編「盗心畑」)の一節である。これは昭和7年、週刊朝日に連載された割田下総守重勝を主人公にした小説である。タイトルの「乱破者」とは諜報活動に長けたいわゆる忍者のことをいう(須破又は透破とも)。

この小説は続編となる「盗心畑」も含め、中之条町の鍋屋旅館によって発行された「金の草鞋」第4巻(昭和37年)に収録された。冒頭の文章は、北条方が陣取る大戸城へ忍び込む割田の様子が書かれた部分である。短編小説「乱波者」は、のちに『吉川英治全集』48巻(昭和58年、講談社)に収録されている・・・・・・・・・・・・・・・・

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